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給与や待遇面で人気が高い公務員に転職を考えている高卒の方は多いかもしれませんが、高卒でも公務員になることは可能です。しかし、高卒だからこそ公務員になるためにやるべきことや注意すべきことがあります。この記事では、高卒者が公務員に転職する方法や注意点を中心に解説します。
高卒者が公務員に転職するのは難しい?
冒頭でお伝えしましたが、高卒者で公務員になるのは可能です。とはいえ、高卒者が公務員に転職するのは難しいといわれています。では、公務員になるのがどれくらい難しいかを解説します。
(1)高卒に関係なく公務員の採用倍率は高い
公務員になるのが難しいといわれる証拠に、採用倍率の高さが挙げられます。人事院が発表している2022年度国家公務員採用試験実施状況によると、高卒者の国家公務員採用一般職試験に応募した11,191人に対して3,333人が合格していると報告しています。したがって、国家公務員の採用倍率は3.3倍、試験を受けた10人中7人は不合格になっていることがわかります。
また地方公務員の採用倍率は、国家公務員と比較して多少低くなりますが、2022年度の東京都職員の採用倍率は28.9倍と非常に高く、都道府県によって公務員の採用倍率は異なります。これからわかるように、高卒に関係なく公務員の採用倍率は高いのが現状です。
(2)公務員採用試験における高卒者の社会人枠は非常に少ない
高卒者に限って解説すると、公務員採用試験における高卒者の社会人枠は非常に少ないのが現状です。これも高卒者が公務員になるのが難しい理由とされています。少ない採用枠に相当数の応募が殺到することを考えると、高卒者が公務員に転職するのは簡単ではないといえるのではないでしょうか。
高卒者が公務員に転職する際の注意点
公務員は安定した給与と待遇、またやりがいのある業務に携わることができるはずです。しかし、高卒の社会人が公務員へ転職する際は、採用試験に関する情報を把握し、また多角的な視点で現状と転職後を比較する必要があります。ここでは、高卒者が公務員に転職する際の注意点を解説します。
(1)公務員の採用条件には年齢制限がある
職種によって異なりますが、公務員採用試験には年齢に上限が設けられています。事前に希望する職種の採用条件を確認し、年齢制限を把握することが大切です。
(2)募集要項・各種要件を確認する
公務員への転職を検討されている方は、募集要項や共通要件の確認を忘れてはいけません。募集要項とは、募集されている職種(業務)や勤務地、給与や待遇等の採用に関する情報です。また共通要件とは、職種に応じた公務員になるための必要な要件をいいます。公務員になるための要件は非常に厳しく、年齢や学歴はもとより、犯罪歴等に関する規定が記載されていますので、事前に募集要項と各種要件について確認する必要があります。
(3)収入が激減する可能性がある
給与や待遇面で人気が高い公務員ですが、転職することにより収入が激減する可能性を理解しておく必要があります。そもそも公務員の給与は法律で規定されており、民間企業のように業務評価やインセンティブによる成果報酬等はありません。転職を検討している公務員の収入を把握し、その後の生活を考えて転職すべきか判断することが大切です。
(4)勉強時間を確保するのが難しい
公務員採用試験には、筆記試験や面接、論文や口述試験等があります。どれも難易度が高く、時間をかけて計画的に試験対策を取らなければ採用されるのは難しいといえます。高卒で公務員へ転職を検討されている方は、どこか企業に勤めていたり、家庭を持っている可能性が高く、勉強時間を確保することが難しいといえるのではないでしょうか。勉強時間の確保はもちろんですが、限られた時間の中で効率よく勉強する方法を知ることも大切といえます。
公務員への転職を成功させる方法
高卒者が公務員へ転職する難しさや、転職する際の注意点を紹介してきました。ここまで読んで、公務員への転職に不安を感じている方がいるかもしれません。そこで、公務員への転職を成功させる方法を解説します。
(1)公務員に転職したい理由を明確にする
世間では、公務員は安定した職業という印象を持つ方が多いです。事実、公務員の給与は安定しており、勤務時間やコンプライアンスに関してもしっかりしているといえます。とはいえ、公務員に転職したい明確な理由がなければ、業務内容や人間関係を理由に退職することになりかねません。実際に総務省が発表した平成29年度地方公務員の退職状況等調査によると、普通退職した割合は31.2%になると報告しています。雇用条件は重要ですが、同様に公務員に転職したい明確な理由を持つことも大切です。
出典:総務省「平成29年度地方公務員の退職状況等調査」p12
(2)試験日から逆算して試験勉強の計画を立てる
公務員採用試験は、早い段階から計画的に試験対策を取ることが合格するポイントです。採用試験日から逆算して試験勉強の計画を立てることをおすすめします。働きながらでは勉強する時間を確保するのは難しいからこそ、計画立てて試験勉強に取り組んでみてください。
(3)参考書や問題集を活用する
公務員採用試験に向けた勉強方法として、参考書や問題集を活用することをおすすめします。参考書には試験当日の流れや、試験内容の傾向が詳しく書かれていますので、効率よく勉強することができるはずです。
(4)併願で受験する
警察官や自衛官等の専門的な職種にこだわらず、県庁や市の職員といった地方公務員への転職を検討されている方は、併願で受験すると採用される可能性が上がるかもしれません。公務員試験は併願受験が可能ですので、複数の採用試験に応募してみてください。
公務員への転職に向いている人の特徴
厳しい公務員採用試験を乗り越え、転職に成功したとしても、すぐに辞めてしまっては意味がありません。公務員に向いているのかを判断してもらうために、公務員への転職に向いている人の特徴を紹介します。
(1)コミュニケーション能力が高い
公務員は、国および地方の顔となる仕事です。電話や窓口業務をはじめ市民と関わる機会が多く、コミュニケーション能力の高さが求められます。積極的に市民の声に耳を傾け、また丁寧な対応ができる人は、公務員に向いているといえます。
(2)責任感や貢献意欲が強い
公務員は、国民や市民を助けるためにある職業です。経済的、身体的に困っている人を助けたいと思う貢献意欲と、1人でも多くの人を救いたいという責任感がなければ、公務員の責務を果たすことができないといえます。
(3)事務能力が高い
公務員は、書類作成や整理、データ収集や市民の声を取りまとめる等の事務作業があることから、高い事務能力が求められます。パソコン操作が苦手な方は、効率よく業務を進めるためにも最低限のパソコンスキルを身につけておくことが大切です。
まとめ:計画的に試験対策をして公務員への転職を目指そう!
高卒者が公務員へ転職するのは、社会人採用枠の少なさや、試験内容の難易度の高さから難しいとされています。また、働きながらでは公務員試験対策の時間を確保することは難しいです。そのため、参考書や問題集を活用し、計画的に試験対策をすることを心がけてみてください。併願で受験するのも公務員になれる方法です。採用試験まで大変ではありますが、念願の公務員への転職を成功させましょう。
この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
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