

既往症の定義と範囲
既往症とは、過去に医師の診断を受け、治療が完了した病気や怪我のことです。風邪やインフルエンザなどの一時的な病気だけでなく、手術や入院を伴った病気も含まれます。既往症は、完全に治癒した状態を指し、再発の可能性が低い、もしくは管理されている状態である必要があります。たとえば、過去に肺炎を患い、治療によって完全に回復した場合、それは既往症となります。しかし、糖尿病のように、治療を継続していても完治しない病気は、既往症ではなく持病として扱われます。既往症の範囲は広く、内科的な疾患から外科的な疾患、そして精神的な疾患まで、多岐にわたります。重要なのは、過去に医療機関を受診し、適切な治療を受けたという事実です。この治療の完了こそが、既往症を定義する上で不可欠な要素となります。既往症の有無は、その後の健康状態や、加入できる保険の種類に影響を与えることがあります。
既往歴・持病との違い
既往歴は、過去に患った全ての病気や怪我の履歴を指します。一方、持病は、現在も治療を継続している、または経過観察が必要な病気を指します。既往症は、過去に治療が完了した病気である点が異なります。既往歴は、個人の健康状態を包括的に把握するための情報であり、問診票などで確認されることがあります。持病は、高血圧や糖尿病のように、継続的な管理が必要な状態を指し、日常生活に影響を与える可能性があります。既往症、既往歴、持病は、それぞれ異なる意味を持ちますが、互いに関連し合っています。たとえば、過去に患った病気が完治し、既往症となった場合でも、その病気が原因で別の病気を発症するリスクがあるため、既往歴として記録されます。これらの違いを理解することは、自身の健康状態を正確に把握し、適切な医療を受ける上で重要です。また、保険加入時には、これらの情報を正確に告知する必要があります。
既往症の種類(例)
例として、過去に患った肺炎、虫垂炎、骨折などが挙げられます。これらの病気や怪我が完治していれば、既往症となります。さらに具体的に見てみましょう。肺炎の場合、適切な抗菌薬治療を受け、レントゲン検査で肺の状態が正常に戻り、症状が完全に消失すれば、既往症となります。虫垂炎の場合、手術によって虫垂を切除し、術後の経過が良好であれば、既往症となります。骨折の場合、ギプス固定や手術によって骨が癒合し、リハビリテーションを経て元の機能が回復すれば、既往症となります。これらの例は、あくまで一部であり、他にも様々な病気や怪我が既往症となり得ます。重要なのは、医師の診断を受け、適切な治療を受け、完全に回復したという点です。また、既往症の種類によっては、その後の健康状態に影響を与える可能性があるため、定期的な健康診断を受けることが推奨されます。たとえば、過去に心臓病を患った場合、再発予防のために生活習慣を改善する必要があります。
生命保険加入時の告知義務と既往症
告知義務とは?
生命保険に加入する際、保険会社は加入者の健康状態を把握するために告知を求めます。この告知義務には、既往症、既往歴、持病などが含まれます。告知義務は、保険契約の公平性を保つために設けられています。保険会社は、加入者の健康状態に基づいてリスクを評価し、保険料を算出します。もし、加入者が自身の健康状態を正確に告知しなかった場合、保険会社は適切なリスク評価を行うことができず、保険料が不当に低くなる可能性があります。このような事態を防ぐために、保険加入者には告知義務が課せられています。告知義務を怠ったり、虚偽の告知をしたりすると、保険契約が解除されたり、保険金が支払われなかったりする可能性があります。そのため、告知義務を遵守することは、非常に重要です。告知する際には、過去の病歴や現在の健康状態について、正確かつ詳細に申告する必要があります。不明な点がある場合は、保険会社の担当者に確認することをおすすめします。
なぜ告知が必要なのか
告知は、保険会社がリスクを評価し、公平な保険料を設定するために不可欠です。告知を怠ったり、虚偽の告知をしたりすると、保険金が支払われないなどの不利益が生じる可能性があります。保険会社は、告知された情報をもとに、加入者の死亡率や疾病罹患率などを予測し、保険料を算出します。もし、告知された情報が不正確であれば、保険会社はリスクを過小評価してしまう可能性があります。その結果、保険料が不当に低く設定され、保険会社全体の収支が悪化する可能性があります。このような事態を防ぐために、告知は非常に重要な役割を果たします。また、告知は、保険契約者間の公平性を保つためにも重要です。健康な人と病気の人で保険料が同じであれば、病気の人の方が有利になってしまいます。告知によって、保険会社はリスクを適切に評価し、公平な保険料を設定することができます。告知義務違反があった場合、保険会社は保険契約を解除したり、保険金の支払いを拒否したりすることができます。これは、告知義務が法律で定められているためです。
告知する際の注意点
告知書には、過去5年以内(または指定された期間)の病歴を正確に記載する必要があります。曖昧な記憶や自己判断で告知せず、医師に確認するなどして正確な情報を伝えるようにしましょう。告知書には、病名だけでなく、治療期間、治療内容、現在の状態なども記載する必要があります。また、過去に受けた手術や入院についても、詳細を記載する必要があります。もし、告知内容に不明な点がある場合は、保険会社の担当者に確認することをおすすめします。曖昧な記憶や自己判断で告知してしまうと、後々トラブルになる可能性があります。たとえば、過去に高血圧と診断されたことがあったが、現在は血圧が正常である場合、高血圧の診断を受けたこと、治療内容、現在の血圧などを正確に告知する必要があります。自己判断で告知せずにいると、告知義務違反とみなされる可能性があります。告知書は、保険契約の重要な一部であり、その内容に基づいて保険金が支払われるかどうかが決まります。そのため、告知書を작성する際には、細心の注意を払う必要があります。
既往症があっても入れる保険
引受基準緩和型保険
持病や既往症がある人でも加入しやすいように、保険の加入条件を緩和した保険です。ただし、保険料が割高になる場合があります。引受基準緩和型保険は、通常の保険に比べて、告知項目が少なかったり、告知内容が緩やかであったりします。たとえば、過去5年以内に特定の病気で入院や手術を受けたことがあっても、引受基準緩和型保険であれば加入できる場合があります。ただし、保険料は通常の保険に比べて割高になる傾向があります。これは、保険会社がより高いリスクを引き受けるためです。引受基準緩和型保険には、様々な種類があり、保障内容や保険料も異なります。そのため、複数の保険会社の商品を比較検討し、自分に合った保険を選ぶことが重要です。また、引受基準緩和型保険は、通常の保険に加入できない場合に検討する選択肢の一つです。まずは、通常の保険に加入できるかどうかを確認し、加入できない場合に引受基準緩和型保険を検討することをおすすめします。
無選択型保険
健康状態に関わらず、誰でも加入できる保険です。告知義務がないため、持病や既往症がある人でも安心して加入できますが、保険料はさらに割高になる傾向があります。無選択型保険は、告知義務がないため、健康状態に不安がある人でも加入しやすいというメリットがあります。しかし、その分、保険料は非常に割高に設定されています。これは、保険会社が非常に高いリスクを引き受けるためです。無選択型保険は、加入条件が非常に緩いため、保険会社によっては、加入できる年齢に制限があったり、保障内容が限定されていたりする場合があります。また、無選択型保険は、加入後一定期間は保険金が支払われない免責期間が設けられている場合があります。これは、保険会社が加入直後の保険金請求を避けるためです。無選択型保険は、あくまで最終的な選択肢として検討することをおすすめします。まずは、通常の保険や引受基準緩和型保険に加入できるかどうかを確認し、加入できない場合に無選択型保険を検討するようにしましょう。
特定疾病保障保険
特定の病気(がん、心疾患、脳血管疾患など)に特化した保険です。既往症があっても、特定の部位や病気以外であれば加入できる場合があります。特定疾病保障保険は、がん、心疾患、脳血管疾患などの特定の病気に罹患した場合に、一時金や年金が支払われる保険です。これらの病気は、日本人の死亡原因の上位を占めており、罹患すると高額な医療費がかかる可能性があります。特定疾病保障保険に加入することで、これらの病気に罹患した場合の経済的な負担を軽減することができます。特定疾病保障保険には、様々な種類があり、保障内容や保険料も異なります。たとえば、がん保険の場合、診断一時金や入院給付金、手術給付金などが支払われます。心疾患保険の場合、急性心筋梗塞や狭心症などで入院した場合に、一時金や給付金が支払われます。特定疾病保障保険は、特定の病気に対する保障を手厚くしたい場合に検討する選択肢の一つです。ただし、保険料は通常の保険に比べて割高になる傾向があります。
既往症と保険会社(アフラック、オリックス生命など)
保険会社ごとの対応の違い
保険会社によって、既往症に対する審査基準や引受条件は異なります。アフラックやオリックス生命など、様々な保険会社の引受基準を確認し、自分に合った保険を選ぶことが重要です。保険会社は、それぞれの独自の審査基準に基づいて、加入者の健康状態を評価します。そのため、ある保険会社では加入を断られた場合でも、別の保険会社では加入できる可能性があります。たとえば、アフラックは、がん保険に特化しており、がんの既往症がある人でも加入できる可能性がある保険商品を提供しています。オリックス生命は、医療保険や死亡保険など、幅広い保険商品を提供しており、様々な既往症に対応した保険商品を取り扱っています。保険会社を選ぶ際には、自分の既往症の種類や程度、希望する保障内容などを考慮し、複数の保険会社の商品を比較検討することが重要です。また、保険会社の担当者に相談し、自分の状況に合った保険を提案してもらうのもおすすめです。保険会社の担当者は、保険商品の専門家であり、様々な保険商品の中から最適なものを選ぶ手助けをしてくれます。
専門家への相談
複数の保険会社の商品を比較検討したり、自分の状況に合った保険を選んだりするには、保険の専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談するのがおすすめです。中立的な立場からアドバイスを受けることができます。ファイナンシャルプランナーは、個人の資産状況やライフプランに基づいて、最適な保険プランを提案してくれます。保険商品は、非常に複雑で分かりにくいものが多いため、専門家の知識や経験を活用することで、自分にとって本当に必要な保険を選ぶことができます。ファイナンシャルプランナーに相談する際には、自分の既往症の種類や程度、希望する保障内容、予算などを伝えるようにしましょう。ファイナンシャルプランナーは、これらの情報を総合的に考慮し、最適な保険プランを提案してくれます。また、ファイナンシャルプランナーは、複数の保険会社の商品を比較検討し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく説明してくれます。そのため、自分自身で調べるよりも、効率的に保険を選ぶことができます。ファイナンシャルプランナーへの相談は、有料の場合と無料の場合があります。有料の場合は、相談料がかかりますが、よりdetailedなアドバイスを受けることができます。無料の場合は、保険会社の営業担当者が兼任していることが多く、自社の保険商品を勧めてくる可能性があります。
オンライン相談の活用
来店不要で、自宅から手軽に相談できるオンライン相談も便利です。保険見直しラボなどのサービスを利用すれば、複数の専門家から話を聞くことも可能です。オンライン相談は、時間や場所にとらわれずに、手軽に保険の相談ができるというメリットがあります。自宅にいながら、複数の保険会社の担当者やファイナンシャルプランナーと話すことができます。オンライン相談では、ビデオ通話やチャットなどを利用して、保険商品に関する説明を受けたり、質問をしたりすることができます。また、保険見直しラボなどのサービスを利用すれば、複数の専門家から同時に話を聞くことも可能です。これにより、様々な角度から保険商品を比較検討することができます。オンライン相談を利用する際には、事前に自分の既往症の種類や程度、希望する保障内容、予算などをまとめておくと、スムーズに相談を進めることができます。また、オンライン相談では、資料を画面共有したり、チャットでURLを送ったりすることもできるため、対面での相談と遜色なく、detailedな説明を受けることができます。オンライン相談は、忙しい人や、自宅から出ることが難しい人にとって、非常に便利なサービスです。
まとめ:既往症を正しく理解し、適切な保険を選びましょう
既往症は、生命保険加入において重要な告知事項です。正しく理解し、告知義務を果たすことで、万が一の際に安心して保険金を受け取ることができます。持病や既往症がある場合でも、加入できる保険はありますので、諦めずに専門家などに相談して、自分に合った保険を見つけましょう。既往症を正しく理解することは、自身の健康状態を正確に把握し、適切な保険を選ぶ上で非常に重要です。告知義務を怠ったり、虚偽の告知をしたりすると、保険金が支払われないなどの不利益が生じる可能性があります。持病や既往症がある場合でも、引受基準緩和型保険や無選択型保険など、加入できる保険はあります。これらの保険は、通常の保険に比べて保険料が割高になる傾向がありますが、万が一の際に備えることができます。保険を選ぶ際には、自分の既往症の種類や程度、希望する保障内容、予算などを考慮し、複数の保険会社の商品を比較検討することが重要です。また、保険の専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談することで、中立的な立場からアドバイスを受けることができます。オンライン相談も活用し、手軽に複数の専門家から話を聞くことも可能です。自分に合った保険を見つけ、安心して生活できるように備えましょう。



