「デイサービスで働くには資格が必要なの?」
「デイサービスでオススメの資格は何?」
このページを開いたあなたは、上のような疑問をお持ちではないでしょうか?
この記事では、以下について詳しく解説しています。
- デイサービスでは資格が必須なのか?
- デイサービスでオススメの資格は?
- デイサービスで資格を取るメリット
- デイサービスにおける職種別の役割や必要な資格
- デイサービスで働くメリットやデメリット
デイサービスへの就職や転職をお考えの方はぜひこの記事を一読することで、資格に関する不安や疑問が解消しますよ!
デイサービス(通所介護)とは
デイサービスとは、要介護状態となった利用者が自宅での生活を続けつつ、持っている能力に応じたサービスを通所で受けられるものです。
具体的な事業内容としては、利用者がデイサービスからの車の送迎などによってデイサービスに通い、入浴や排せつ、食事などの介護や機能訓練を日帰りで行います。
さらに要介護者を介護している家族にとっても、デイサービスの利用時間は介護から解放され、身体的、精神的負担を軽減させることができるでしょう。
デイサービス(通所介護)で働くには資格が必要なの?
デイサービスで働くには、資格が必要なのでしょうか?
この章で解説するのは、以下の3つです。
- 資格は必須ではない
- 無資格で可能な仕事内容とは
- 働きながら資格を取ることも
では、1つひとつお話ししていきましょう。
(1)資格は必須ではない
デイサービスの仕事をする場合、資格は必須ではありません。
求人内容や職種によっては有資格者を求めている場合もあるので、資格を持っていない場合は「未経験者歓迎」「無資格可能」などの求人を探せばよいでしょう。
デイサービスは他の介護施設と比較して、自立度の高い利用者さんが多いのが特徴です。
また、リクリエーションなどで利用者さんとコミュニケーションを取ることが多いため、採用基準として人柄を重要視している施設も多いといえます。
(2)無資格で可能な仕事内容とは
では、無資格で可能な仕事内容にはどのようなことがあるのでしょうか?
介護業界では、訪問介護のように一人で利用者さんの体に触れる仕事を行う場合は、介護職員初任者研修以上の資格が必要になります。
しかしデイサービスは基本的に施設内での業務なので他のスタッフが居る環境ですね。
なので、たとえ無資格でも身体介護や食事介護などを行うことが可能なのです。
ただし、実際の仕事を行う上では有資格者が介護の主体となり、無資格者は有資格者のサポートに回る場合が多くなといえるでしょう。
(3)働きながら資格を取ることも
前章でお話ししたように、無資格だと仕事内容がサポート的な業務中心になります。
無資格の人が一人前のスタッフとして業務をこなせるようになるには、働きながら資格取得を目指すと良いでしょう。
デイサービスには、資格取得支援を行っている施設も多くあります。
資格取得支援制度の整った施設だと、資格取得に必要な費用の一部または全額を負担してくれる場合もありますよ。
資格を持っていない人は資格取得支援制度のある施設を探して、積極的にスキルアップを図っていくことをオススメします!
デイサービス勤務職員が資格を取る3つのメリット
ここまで、デイサービスでは資格が必須ではないけれど、取っておいた方が良いということをお伝えしました。
では、資格を持っていると具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
メリットは以下の3つです。
- 給料に手当が付く
- ステップアップできる
- 転職に有利
それでは順に確認していきましょう。
メリット1.給料に手当が付く
給料に資格手当がつくことは、資格を取る大きなメリットです。
介護職の平均給与はまだまだ他業種と比較して低いと言われていますが、資格を取得することで段階的に給与が増えていくからです。
例えば、介護職の最も基本的な資格である「介護職員初任者研修」の資格を取得すると、2千円~5千円程度の手当が支給されるところが多いようです。
さらに実務者研修の資格手当は3千円~8千円程度、介護福祉士なら1万円~1万5千円程度と、資格の難易度が上がるにつれて、手当も上がっていきますよ。
資格を取ると給料に手当が付くのは、大きなメリットですね。
メリット2.ステップアップできる
資格を取ることで介護に必要な様々な知識を身に付けてステップアップし、専門的な職種に就くこともできます。
また、周りの人からも「介護に必要な知識や技術を備えた人」だと認められて、評価が上がりますよ。
無資格の時はどうしても仕事内容が補助的な役割になりますが、資格を取得すると、リーダー的な立場で働くことができるようになるでしょう。
メリット3.転職に有利
資格を持っていると、転職の際の評価も高くなります。
また、有資格者なら専門的な知識が必要な職種に就くことも可能になりますね。
同じような条件の人が二人いて、一人は無資格、後の一人は有資格だとすると、企業は当然ながら有資格者の方を採用するでしょう。
資格を持つことで、転職や就職に成功する確率が大きくアップするだけでなく、採用の場合の条件も良くなりますよ。
デイサービス(通所介護)でオススメの資格7種
資格を取得すると給料に資格手当が付いたり、評価が上がったりと有利なことが多いとお伝えしましたが「どの資格がオススメなのか知りたい」という方もいらっしゃるでしょう。
デイサービスで働く際にオススメの資格は以下の7つです。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
- ケアマネジャー
- 社会福祉士
- 介護予防指導士
- レクリエーション介護士
では、それぞれがどんな資格なのか、簡単に説明していきましょう。
(1)介護職員初任者研修
「介護職員初任者研修」は、介護職を務める上で必要な技術や知識を習得できる研修です。
研修時間は130時間で、全過程を終了して修了試験に合格すると資格を取得できます。
介護職の資格の中で最も取得しやすく、基本となる資格です。
働きながら取得を目指す場合は、通信講座を利用するのも良いですね。
(2)介護福祉士実務者研修
「介護福祉士実務者研修」は介護職員初任者研修の上位資格にあたり、初任者研修よりもさらに深い専門的知識を持っていることを証明できる資格です。
資格取得のためのカリキュラムは20科目(450時間)ですが、介護職員初任者研修を持っている場合は、130時間が免除可能となります。
また、ワンランク上の資格に当たる「介護福祉士」を取得するための必須資格です。
(3)介護福祉士
「介護福祉士」は、介護職でただ一つの国家資格。
介護福祉士になるには「介護福祉士実務者研修」を取得し、さらに「介護福祉士国家試験」に合格する必要があります。
また「介護福祉士国家試験」を受験するには、介護施設での実務経験が3年以上必要です。
(4)ケアマネジャー(介護支援専門員)
「ケアマネジャー(介護支援専門員)」は、利用者が適切なサービスを受けることができるように、介護保険制度に基づいてケアプランを作成します。
また、サービスの利用状況や、効果が出ているかのモニタリング、介護サービス報酬の計算など、業務内容はデスクワーク中心です。
ケアマネジャーになるには、年に1回のケアマネジャー試験に合格する必要があります。
また、ケアマネジャー試験の受験資格は、保険や医療、福祉関連の国家資格を保有し、実務経験が5年以上(かつ900日以上)必要であるなどです。
(5)社会福祉士
「社会福祉士」とは、高齢や障害などで日常生活を営むのが困難な方の相談援助を行う役割を持つ資格です。
社会福祉士になるには年1回行われる国家試験で合格する必要があります。
受験資格としては福祉系の大学を卒業したり、一般大学卒業後に一般養成施設等でカリキュラムを履修したりした上で実務経験を積む必要があり、その道のりはかなり困難。
取得が厳しい資格であるだけに、大きな信用と評価を得られる資格だといえるでしょう。
(6)介護予防指導士
「介護予防指導士」とは、日本介護予防協会が認定している民間の資格です。
取得することで、以下の指導が可能になります。
- 筋力訓練指導
- ストレッチング
- 転倒予防
- 栄養ケア
- 口腔ケア
受験資格は、介護福祉士や看護師、理学療法士などの資格を保有していることです。
(7)レクリエーション介護士
「レクリエーション介護士」とは、利用者に適切なレクリエーションを提案できることを証明する、民間の資格です。
デイサービスにとってレクリエーションは、利用者さんとのコミュニケーションを図るとともに、脳や身体機能を活性化させる大切な要素。
資格には1級と2級があり、2級は未経験者や無資格者でも受講可能です。
デイサービス(通所介護)の職種別の役割と必要な資格
下は、デイサービス職員の職種別の役割ごとに、必要な資格をまとめた表になります。
資格が不要な職種もありますが、持っていたら有利な資格は取得を目指すのが理想ですね。
職種 | 役割 | 資格 |
管理者 | 利用者のサービス提供管理、スタッフの業務管理、運営管理など | 不要(介護経験が必要な場合が多い) |
介護職員 | 利用者の介護に関する業務 | 介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士等(必須ではない) |
看護職員 | 利用者の看護 | 看護師または准看護師 |
生活相談員 | 利用者や家族との相談対応や各種手続き等 | 社会福祉士、社会福祉主事資格者等(自治体によって異なる) |
機能訓練指導員 | 利用者の機能訓練、実施時の介助や指導等 | 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・あん摩マッサージ指圧師等の、いずれかの国家資格 |
調理師 | 利用者の食事を調理する | 不要 |
事務員 | 介護報酬の請求(レセプト)作成、利用者への請求書作成など | 不要だが、介護事務管理士を持っていると有利 |
デイサービス(通所介護)で働くメリットとデメリット
次に、デイサービスで働くメリットとデメリットについて考えてみましょう。
まずはメリットからお話しします。
デイサービスで働くメリット
メリットは以下の5つになります。
- 利用者さんの身体介護は少なめ
- 日帰りデイサービスは夜勤が無い
- 日曜日に休める施設が多い
- 利用者さんと交流の機会が多い
- 地域との交流が持てる
デイサービスは、他の老人施設等と比べて身体的負担が軽いといえるでしょう。
なぜなら、利用者さんの介護度が比較的軽かったり、日帰りデイサービスの場合だと夜勤が無いからです。
また、日曜に休める施設が多いのもありがたいですね。
リクリエーションが多いため利用者さんとの親交を深くできることや、地元の高齢者が多く通うので地域との交流が持てることも、デイサービスのメリットだといえます。
デイサービスで働くデメリット
では、デメリットにはどういったことがあるのでしょう。
デメリットは以下の3つです。
- 給料は少なめな場合が多い
- 介護のスキルアップを図るのは難しい
- 日によって利用者さんが変わる
夜勤が少なかったり日曜日に休めたりするのはメリットともいえますが、反面、給料がその分少なくなるのがデメリットです。
また、身体介護が少ないため、介護のスキルを上げるのは難しい面があるかも知れませんね。
しかし、夜勤が少ない分、資格を取る勉強時間に当てれば、将来の収入を増やすことが可能です。
日によって利用者さんが変わるのは、顔が覚えにくいなどのデメリットになりますが、会う時間が少なくても、声掛けをマメに行って印象を深める方法はあるのではないでしょうか。
メリットとデメリットは裏表の関係にあるといえます。
時間の使い方や働き方を工夫することで、デメリットをメリットに変えていきましょう。
まとめ
デイサービスで働くには資格は必須ではありません。
しかし、資格を持つことで以下のようなメリットがあります。
- 資格手当によって収入がアップする
- 専門知識や技術を身に付けてステップアップできる
- 転職の際の評価が上がる
- 専門的な職種に就くことができる
まだ介護関連の資格を持っていない方は、資格取得支援のあるデイサービスを探して、働きながら効率よく資格を取得しましょう。
デイサービスは他の介護施設に比べて介護度の低い利用者さんが多いので、介護未経験の方や、資格取得の勉強をしながら働きたい方にはピッタリだといえます。
実践を学びながら、積極的に資格取得を目指していくのが良いですね!