デイサービス管理者の給与はいくら?年収アップを目指す方法も解説!

「デイサービス管理者の給与っていくらぐらいなんだろう?」

「デイサービスの管理者になったら、年収はどれほどアップするのかなあ?」

このページに訪れた方は、上のような疑問を持たれているのではないでしょうか。

この記事では、デイサービス管理者の平均給与を紹介し、他の介護施設の管理者や、デイサービスの一般職員の給与と比較します。

さらに、デイサービス管理者が年収をアップする方法についても解説していますよ。

デイサービスの管理者を目指したい方や、給与や年収について気になっている方はぜひ参考にしてください。

目次

デイサービス管理者とは

デイサービス管理者とは、デイサービスで行う業務を統括管理する責任者です。

管理者は一般職員とともに直接介護に携わることもありますが、管理者としての仕事も多く存在します。

また、生活相談員や介護職員、看護職員、機能訓練相談員などとの兼任も可能。

管理者としての資格は特に必要ありませんが、常勤が必須とされており、デイサービス施設には必ず1人以上必要です。

では、デイサービス管理者の具体的な仕事内容について解説しましょう。

デイサービス管理者の仕事

デイサービス管理者としての仕事は、スタッフの人員調整や収支管理から行政との連絡に関する業務まで、非常に多岐に渡ります。

主な仕事内容は以下の5つです。

  1. スタッフのシフト管理や人員配置の調整
  2. 介護業務が適切に行われているかを管理
  3. 各種経費や収支を管理
  4. モニタリングや稼働率の確認
  5. 行政への各種資料の作成・提出

それでは、一つひとつ解説していきましょう。

(1)スタッフのシフト管理や人員配置の調整

施設に勤務するスタッフの経験や保有資格を把握し、人員が適切に配置されているかをチェックします。

新たに人員が必要な場合には面接や採用、人材配置を行うのも管理者の仕事です。

また、残業や勤務時間等の業務管理、シフト調整も行わなくてはなりません。

さらに、利用者さんにより良い介護を提供するための教育・指導は管理者の大切な責務となっています。

(2)介護業務が適切に行われているかを管理

各利用者さんの健康状態やケアプランを把握し、適切なサービスが提供されているかを管理します。

必要に応じて、介護職員や看護職員、生活相談員などと随時連携を取りながら、日々の介護業務を管理。

利用者さんとの面談も行っていきます。

(3)各種経費や収支を管理

デイサービスの経営を安定して行っていくための各種経費や収支管理を行います。

利用者さんと施設の契約や保険の請求を行い、介護報酬とスタッフの人件費、家賃、備品等の収支を算出。

また、備品を選定したり備品を適切に管理するのも、デイサービス管理者の仕事です。

(4)モニタリングや稼働率の確認

管理者の仕事として、運営方針を制作したり、モニタリングを実施したりする運営管理があります。

また、デイサービスの稼働率を確認するのも大切な仕事。

稼働率は営業利益に大きな影響を及ぼすからです。

さらに必要に応じてケアマネジャーに営業を行ったり、外部への広報を担う場合もあるでしょう。

また、サービス担当者会議を開いて、利用者の情報を担当者間で共有し、各種問題の解決にあたることも必要です。

(5)行政への各種資料の作成・提出

行政へ提出する資料を作成、提出するのも、管理者の重要な業務の一つとなっています。

たとえば、介護保険事業において所在地や名称などの厚生労働省が定める項目に変更が生じた場合は、10日以内に各自治体へ届ける必要があります。

また、消防計画やその他の資料作成も管理者の仕事です。

デイサービス管理者の給与や年収はいくら

ここまで、デイサービス管理者の仕事内容を見てきました。

ではデイサービス管理者の給与や年収は、いくらぐらいなのでしょうか?

下表は、令和3年度の介護従事者処遇状況等調査結果による、介護職員の平均給与になります。

デイサービス管理者の平均給与は325,020円(年収3,900,240円)となっていますね。

施設の種類 管理職 管理職以外
全施設の平均給与 344,470円 308,930円
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) 416,590円 339,370円
介護老人保健施設 401,010円 331,160円
介護療養型医療施設 376,480円 283,310円
介護医療院 347,710円 305,520円
訪問介護事業所 327,020円 296,770円
通所介護事業所(デイサービス) 325,020円 271,940円
通所リハビリテーション事業所 355,410円 290,490円
特定施設入居者介護事業所 402,090円 312,080円
小規模多機能型居宅介護事業所 351,180円 281,800円
認知症対応型共同生活介護事業所 354,570円 282,790円

出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(92表)

下は、デイサービス管理者の給与(年収)を、デイサービスで働く管理者以外の給与(年収)や、他の介護施設管理者の給与(年収)と比較したものです。

デイサービス管理者の平均給与/年収 デイサービスで働く管理者以外の平均給与/年収 介護施設全体の管理者の平均給与/年収
325,020円/3,900,240円 271,940円/3,263,280円 344,470円/4,133,640円

デイサービス管理者の給与は、デイサービスで働く管理者以外のスタッフよりは約5万円(年収で約63万円)高くなりますが、介護施設全体の管理者の平均給与と比較すると、約2万円(年収で約23万円)低くなっていることがわかります。

※「平均給与額=基本給(月額)+手当+一時金(4月~9月支給金額の1/6)」で算出されているため、年収は「平均給与額×12」で計算しています。

デイサービス管理者が給料をアップするには

前章では、デイサービス管理者の給与(年収)を介護施設全体の管理者の給与(年収)と比較し、管理者以外のデーサービス職員の給与(年収)とも比較してみました。

デイサービス管理者の給与や年収は、デイサービスで働く管理者以外の職員よりは幾分高くなっていますが、介護施設全体の管理者の給与と比較すると、やや低いようですね。

それでは、デイサービス管理者が給与をアップするにはどういった方法があるのでしょうか?

方法としては以下の4つが考えられます。

  1. 施設の管理や他の職務を兼務する
  2. 運営法人の規定に沿って評価を上げる
  3. 加算を取得して収入をアップする
  4. 他の事業所へ転職する

では、順に確認していきましょう。

方法1.施設の管理や他の職務を兼務する

デイサービス管理者は、同じ敷地内の異なる介護事業所の管理者となったり、他の職務を兼務したりすることができます。

兼務することで他の事業所に支払う人件費やデイサービスの人件費を削減し、給料のアップを図ることも可能となるでしょう。

方法2.運営法人の規定に沿って評価を上げる

デイサービスの管理者は事業所の社員という立場なので、運営会社の規定に沿って評価が上がれば、給料のアップにつながります。

人事考課の項目を把握し、会社に評価されるような取り組みを行うよう努力しましょう。

人事考課制度の項目は事業所によって違いますが、業績や能力、熱意などによって評価が上がるのが一般的です。

方法3.加算を取得して収入をアップする

介護事業所には「加算」と呼ばれる制度があり、定められたサービスを提供することで介護報酬を増やすことが可能です。

加算の種類としては、介護職員等特定処遇改善加算や生活機能向上連携加算、サービス提供体制強化加算などがあります。

これらの加算を取得して安定したサービスを提供するとともに、給料のアップにもつなげることができるでしょう。

方法4.他の事業所へ転職する

給料をアップするには、思い切って他の事業所へ転職するという方法もあります。

デイサービスは民間が運営する会社組織なので、それぞれの会社によって経営状態や給与形態が異なるからです。

たとえば規模の大きな施設になるほど管理業務が増えて、管理者の給料が高くなる傾向にあるといえます。

また、デイサービス管理者に限ったことではありませんが、地域によっても最低賃金や給与水準が異なります。

一般的な介護の求人に比べて管理者の求人は限りがあるため、できるだけ幅広い求人が掲載されているサービスを使って、転職先を探すようにしましょう。

デイサービス管理者の給与アップにおすすめの資格や役職

前述したように、デイサービス管理者には兼務が認められています。

介護福祉士の資格を取ったり、生活相談員の役職に就くための資格を取ることは、デイサービス管理者の給与アップにおすすめの方法です。

  1. 介護福祉士
  2. 生活相談員

では、それぞれの資格や役職について見ていきましょう。

(1)介護福祉士

介護福祉士は、介護のプロとして介護に関する十分な知識や技能を持っていることを証明する資格です。

介護福祉士の受験資格を得るには、養成施設や福祉系高校を規定以上の科目数及び単位数で卒業するか、もしくは3年以上の実務経験と「実務者研修」を修了する必要があります。

(2)生活相談員

生活相談員は、介護施設で契約の手続きを行ったり、利用者さんや家族の相談対応や、各所への連絡・調整を行います。

生活相談員になるには、「精神保健福祉士」「社会福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかの資格が必要です。

しかし、自治体によっては介護施設の施設長の経験者や介護福祉士の資格の保有者なら、生活相談員になれる場合もあります。

生活相談員を目指す場合は、デイサービスが所属する自治体の資格要件を確認しておきましょう。

デイサービス管理者の給与は施設や兼務によって変動する

この記事では「デイサービス管理者の給与や年収はいくらぐらいなのか」を確認し、「年収アップを目指す方法」についてもお伝えしました。

デイサービス管理者の給与についてまとめると、以下のようになります。

  • デイサービス管理者の平均給与は約32万円
  • デイサービス管理者の平均給与は、デイサービスで働く管理者以外のスタッフよりも約5万円高い
  • デイサービス管理者の平均給与は、介護施設全体の管理者の平均給与よりも、約2万円低い

また、デイサービス管理者が給与アップを目指すには、施設の管理や他の職務を兼務したり、加算を取得して収入アップを図る方法などがあります。

デイサービス管理者の求人は限られているため、もし転職が必要だと判断した場合は、できるだけ幅広い求人が掲載されているサービスで探すようにしましょう。

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この記事を書いた人

「兵庫県神戸市在住の主婦で自宅で両親の介護を約10年間経験。母が二年前からサービス付き高齢者住宅へ入居しており、母の介護の役に立つかと考え「介護職員初任者研修」を取得。これからますます高齢化社会が進むことが予測される日本において、介護のお仕事は無くてはならない非常に重要な役割を担うものです。私自身今後まだまだ学んでいくべきことが多くあるでしょう。記事を書くことで少しでも皆さんのお役に立てることを願っています。」

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