特別養護老人ホームの求人に介護職として応募する際のポイント9選!

特別養護老人ホーム(特養)の求人に介護職として応募する際のポイントを知りたくありませんか?

特養は介護業界を代表する職場のひとつではありますが、求人に応募する際に何に気をつければ良いのかは知らない方も多いでしょう。この記事では特別養護老人ホームの求人に介護職として応募する際のポイントを9つに厳選して解説します。特養の求人に応募する前にやるべきこともご紹介するので、是非参考にしてみてください。

目次

特別養護老人ホームの求人に介護職として応募する際のポイント9選!

特養求人に応募する際のポイントは9つあります。チェックポイントは自分の生活スタイルに関するものから、施設の福利厚生に関するものまでさまざまです。紹介するポイントを一つひとつ押さえていけば、あなたにぴったりの特養求人が必ず見つかることでしょう。

ここではわかりやすいように、応募する際のポイントを大きく3つに分けてご紹介します。

  • 自分自身に関するチェックポイント
  • 特養求人の職場環境に関するチェックポイント
  • 特養求人の収入やキャリアに関するチェックポイント

それぞれ順番に解説します。

自分自身に関するチェックポイント

特養の求人に応募する際のポイントの内、以下の3つは自分に関するチェックポイントです。

  • 生活スタイルが勤務時間と合っているかチェック
  • 自分が特別養護老人ホームに向いているかチェック
  • 介護に関する資格が必要かどうかチェック

特養求人に応募する前に、自分を見つめ直して特養求人との相性を確認しましょう。

生活スタイルが勤務時間と合っているかチェック

特養求人に応募する際は生活スタイルが勤務時間と合っているかチェックすると良いでしょう。正社員を目指すのであれば早番、日勤、遅番、夜勤などのさまざまなシフトに入る必要があるからです。シフト勤務をこなす場合は一般的な職業の就業時間とは違う時間帯に働くことになります。なお、パートタイムの非常勤であれば、特定の曜日や時間だけ働くことも可能です。正社員の方が待遇は良いですが、働ける時間に制限のある方はパートタイムで働くことも視野に入れると良いでしょう。

自分が特別養護老人ホームに向いているかチェック

特養は他の介護施設と比べると重労働の現場が多い傾向にあります。入所の基準が原則要介護3以上の高齢者であり、重度の利用者が多く在籍しているからです。たとえば要介護5の重度の利用者であれば食事や排せつ、入浴などの身の回りのことをほとんど自力ではできません。日々重度の利用者のケアを行うには、高い体力と精神力が不可欠です。特養の求人に応募するのであれば、体力勝負の重労働な職場だと理解しておくと良いでしょう。

介護に関する資格が必要かどうかチェック

特養には無資格でも就職できますが、求人によっては介護資格の所持を応募の条件としている場合があります。ある程度職員が足りている現場では、あえて無資格の人を採用するメリットがないからです。無資格であれば介護資格の不要な求人を探すと良いでしょう。逆に介護系の資格を取得しているのであれば、有資格者のみを対象にした求人を狙うのも手です。ある程度職員が充足している現場で働ける可能性があります。

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特養求人の職場環境に関するチェックポイント

特養求人の職場環境に関するチェックポイントは3つあります。

  • 年間休日数や有給の取得状況をチェック
  • 施設の事前見学で職場の雰囲気をチェック
  • 施設の居室タイプをチェック

特養求人に応募する前に、就職希望の施設が働きやすい職場か確認しましょう。

年間休日数や有給の取得状況をチェック

特養求人に応募する際は年間休日数や有給の取得状況をチェックすると良いでしょう。職場によって休日の数や有給の取得状況は大きく変わってくるからです。年間休日数が多く、交代で有給を取れる職場は、職員が多く働きやすい傾向があります。ですが年間休日数が少なく、有給の取得状況が悪い職場は何らかの問題を抱えている場合も多いです。同じ地域の他の求人よりも、明らかに年間休日数が少ない場合は注意すると良いでしょう。

施設の事前見学で職場の雰囲気をチェック

特養求人に応募する際は実際に施設を訪問して職場の雰囲気を確認すると良いでしょう。ホームページやパンフレットの情報だけでは施設内の雰囲気まではわからないからです。実際に現場を見ると、職員や利用者の表情や言動から職場の雰囲気を掴むことができます。たとえばすれ違った職員が笑顔で挨拶してくれるようであれば教育が行き届いていることがわかりますし、利用者がにこにこしていればのびのび生活できる環境であることがわかります。職員の表情に余裕がなかったり、利用者の整容が行き届いていなかったりする場合は質の悪い介護現場だと言えるでしょう。施設の本質は実際に見てみないとわからないので、求人に応募する際は施設見学を行うのがおすすめです。

施設の居室タイプをチェック

特養求人に応募する際は居室タイプをチェックすると良いでしょう。特養の主な居室タイプにはユニット型個室と従来型多床室があり、それぞれ異なる特徴をもっているからです。ユニット型個室と従来型多床室の違いは以下のようになります。

居室タイプ特徴メリットデメリット
ユニット型個室少数の利用者を少人数の職員でケア
1ユニット10人前後
利用者の個性に合ったケアが行える
全体的な業務量が少ない傾向にある
職員ひとりで業務を行う時間が長い
業務を効率的に行える造りではない
従来型多床室多数の利用者を大人数の職員でケア
1フロア数十人
効率的に業務を行える造りになっている
常に複数の職員で業務を行える
一斉一律の集団ケアになりがち
全体的な業務量が多い傾向にある

ユニット型個室は利用者一人ひとりに合ったケアを行えますが、新人職員の教育や職員同士の連携が行いにくい傾向にあります。従来型多床室は職員同士が連携して効率的に介護を行える環境ではありますが、利用者一人ひとりの個性を大事にしたケアは行いにくいのが特徴です。特に優劣があるわけではありませんが、居室タイプの違いによって業務の雰囲気が変わってくることは覚えておくと良いでしょう。

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特養求人の収入やキャリアに関するチェックポイント

特養求人の収入やキャリアに関するチェックポイントは3つあります。

  • 給与に関する詳細な情報をチェック
  • 介護職員処遇改善加算の取得状況をチェック
  • 資格取得支援や研修制度をチェック

特養求人に応募する前に、求人の詳細な情報をしっかり確認しておきましょう。

詳細な給与に関する詳細な情報をチェック

特養求人に応募する際には、給与に関する詳細な情報をチェックすると良いでしょう。実際に支払われる給与はさまざまな要素によって決まるからです。見比べておきたい給与に関する詳細な情報の一例は以下のようになります。

  • 基本給
  • 賞与実績
  • 昇給実績
  • 資格手当
  • 夜勤手当
  • 通勤手当
  • 住宅手当
  • 扶養手当
  • 処遇改善手当
  • 退職金制度 など

月額の賃金にはこれらの項目が全て含まれているわけではありません。たとえば賞与実績は月額の賃金に含まれないので見落としがちですが、事業所によって支給する回数や金額に大きな差があります。また夜勤手当の金額や夜勤の回数も施設ごとに違いの大きい項目です。一部の情報だけを見て雇用条件を判断してしまうと、思ったよりも給料がもらえずに後悔してしまう場合もあります。求人に応募する際は詳細な情報まで目を通すと良いでしょう。

介護職員処遇改善加算の取得状況をチェック

特養求人に応募する際は、応募先の施設が介護職員処遇改善加算を取得しているか確認すると良いでしょう。介護職員処遇改善加算は介護職員の給与を上げるための加算です。加算は段階に応じてⅠからⅤまであり、Ⅰが最上位の加算です。厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果によれば、特養であれば92.9%の事業所が加算Ⅰを取得済みとなっています。各種加算の取得状況は介護事業所のホームページや介護サービス情報公表システムで確認が可能です。特養で高い収入を得ようと思うのであれば、介護職員処遇改善加算Ⅰを取得している施設を選ぶと良いでしょう。

資格取得支援や研修制度をチェック

キャリアアップを考えているのであれば、資格取得支援や研修制度が充実しているかチェックすると良いでしょう。介護でキャリアを形成するには資格の取得やスキルアップが必須となるからです。介護事業所によっては研修手当を出してくれたり、介護資格の取得費用を援助してくれたりする場合もあります。介護職として長く働いていくつもりであれば、資格の取得やスキルアップを応援してくれる職場を選ぶと良いでしょう。

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特別養護老人ホームの求人に応募する前にやるべきこととは?

特養求人に応募する前にやるべきことは3つあります。

  • 可能なら特養求人に関わる資格を取得しておく
  • 周辺の施設の給与の相場や福利厚生を見比べる
  • 特養求人の面接対策をしておく

それぞれ順番に解説します。

可能なら特養求人に関わる資格を取得しておく

就職前に介護資格を取得しておくと特養への就職活動が有利になります。介護資格を取得していれば介護の知識ややる気をアピールできるからです。また就職後の給与や待遇が無資格よりも良くなります。無資格、未経験の人におすすめの資格は以下の2つです。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修

介護の基礎をしっかりと学びたい場合は介護職員初任者研修、介護の上位資格である介護福祉士の取得も視野に入れるのであれば介護福祉士実務者研修の取得がおすすめです。介護福祉士実務者研修は介護職員初任者研修よりもやや専門的な内容となっており、取得にかかる期間も長くなります。就職活動を有利にしたいのであれば事前に介護資格を取得しておくのが良いでしょう。

周辺の施設の給与の相場や福利厚生を見比べる

特養求人に応募する際は周辺の施設の給与の相場や福利厚生を見比べると良いでしょう。周辺の相場から大きく離れた待遇であれば、何らかのトラブルを抱えている可能性もあるからです。たとえば周辺の給与相場よりも低い介護事業所であれば職員がなかなか集まりません。逆に極端に相場よりも良い待遇で募集をかけている介護事業所は、急いで職員を集めなければならない理由があると考えられます。特養求人に応募する際は、できる限り周辺施設の情報も集めておくと良いでしょう。

特養求人の面接対策をしておく

特養の求人に応募する際は面接対策を必ず行っておきましょう。面接時に余裕がなくしっかりとした受け答えができないと不採用になってしまう可能性があるからです。面接でよく聞かれる質問事項を頭に入れておくと、慌てることなくスムーズに受け答えできます。具体的な質問事項の一例は以下のようになります。

  • なぜ介護の仕事をしようと思ったのか
  • なぜ前職を辞めようと思ったのか
  • 介護職として大切にしたいこと

採用担当は面接を通して介護の仕事に対する姿勢や、職場でトラブルを起こさないかどうかを見極めようとします。採用担当が身だしなみや表情、仕草、話し方などに不安を感じれば、職場でうまくやっていけないのではないかと思われてしまう可能性もあるでしょう。面接では気の利いた発言はあまり重要ではありません。心に余裕をもって面接に臨むのがおすすめです。

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いかがだったでしょうか。特養求人に応募する際のポイントはご理解いただけたでしょうか?

特養求人には押さえておくべきポイントがたくさんありますが、すべての項目が完璧に良い求人はなかなか見つからないのが一般的です。仕事を探している人には「これだけは譲れない職場の条件」があるかと思います。あまり職場に完璧を求めずに、自分が本当に大切にしている条件に絞って求人をチェックしてみるのも良いでしょう。この記事を参考にして是非ともあなたにぴったりの職場を見つけてみてください。

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この記事を書いた人

経歴:介護職として2014年から特別養護老人ホームに勤務。現場で介護スキルをたたき上げ、独学で介護の国家資格『介護福祉士』を取得。入職から4年目で介護現場のユニットリーダーとなる。個別のケアを重視するユニットケアや、利用者一人ひとりの個性に応じたケアを展開する24時間シートなど、要介護の高齢者が尊厳を保ち、自分らしく生活できる施策を推進。インターネットでは主に介護に関する記事を執筆し、介護に携わる家族や介護施設のスタッフに役立つ情報を発信している。

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